知らないとダマされる!
経済に関する最低限の知識がないと、貧乏クジを引かされるかも知れない。
これはとても恐ろしいことです。
「平凡に生きてれば幸せさっ!」
という人も、少しくらいはお金の事を知っておかないと、ダマされてひどい目にあうかも知れないのです。
実際に、経済の事を知らないばっかりに、多くの人がお金を失ったときのことをお話しましょう。
その昔、日本の銀行では「EB債」というものが売られていました。
EB債というのは債権の一つで、債権というのは「貸したお金を返しなさいよ」と要求する権利のこと。
私たちが銀行に貯金するのも「銀行にお金を貸している」のと同じですから、まあEB債も一種の貯金のようなもんだと思ってください。
ただし、普通の貯金と違って、預けたときよりも少なくなって帰ってくる可能性がある。
そして、その代わりに普通の貯金よりも増えて帰ってくる可能性がある。
そういうギャンブル的な特徴がある貯金です。
で、どういうときにお金が減ったり増えたりするのかというと、これはあらかじめ決めておいた株の値段(株価)によって決まります。
EB債のルールでは、例えばA社という会社の株価が、
上がったとき・・・預けたお金と、普通の貯金よりも多めの利息がもらえる。
下がったとき・・・お金の代わりにA社の株を渡される
という風になっていたんです。
例えば、100円預けてA社の株価が150円になったら110円もらえるけど、A社の株が50円になったら、株が戻ってくるだけ。
株を売ったらその時の株価(50円)は戻ってくるけど、手元に残るのは預けたお金の半分になっちゃいます。
これっておかしいと思いませんか?
銀行は、預かったお金で株を買えば、絶対に損をしません。
株価が下がったら、その株をお客に押し付ければいいだけだからです。
逆に株価が上がったときは、株を売って儲けの一部だけをお客さんに返す。
そういうルールで売られていたのがEB債です。
株のしくみをちゃんと知っている人なら絶対買わないと思いますが、
「条件さえそろえば、利子がたくさんもらえてオトクですよ♪」
という言葉に誘われて、多くの人がEB債を買いました。
そして銀行だけが儲かり、みんなが大きな損をしたわけです。
しかもこのEB債の事件では、銀行が株の値段を操作したという話もあります。
つまり銀行が株の値段を下げて、お客さんに返すお金を少なくする・・・という悪どい事を行っていたとも言われているんです。
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