景気とGDP
景気というのは、簡単にいえば「金回り」のことです。
金回りというのは細かく言えば「どれくらいお金が回ってきているか」ということですが、お金の「流れ」というのはなかなか見えにくいですよね。
で、もっと簡単で分かりやすいのが「政府がどれくらいお金を持ってるか?」を見る方法。
金回りがよければ、自然とたくさんのお金を持ったり使ったりするようになるので、ふところ具合を見れば景気がいいかどうかはわかるんです。
お財布にたくさんお金が入っていれば
「おお!景気いいじゃん。」
なんて言われたりしますが、それと同じですね。
で、国のふところ具合を表すものの代表が、GDPというやつです。
GDPとは?
GDPというのは Gross Domestic Product という英語の頭文字をとったもので、日本語に直すと「国内総生産」。
漢字にすると難しいけれど、要するに国の中でどれくらい価値のあるものを作れたか?ということですね。
経済の世界で価値のあるものというのは「愛」とか「友情」ではなくて、お金になるものだけなので、わりとカンタンに計算できます。
例えばAさんが野菜やお肉、お米などの材料を300円で買ってきて、カレーを作って700円で売ったとする。
このとき、Aさんは700-300で400円分のモノを作りだした(生産した)と考えます。
例えばBさんがパンを100円で買ってきてお客さんに150円で売ったら、Bさんは150-100で50円分のサービスを作り出した(生産した)と考えます。
これを国の中で全部合計すれば、どれくらいのモノやサービスが作られたかがわかります。
「そんなの、本当にちゃんと計算できるの?」
と思うかも知れませんね。
確かに、本当に全部計算するのは無理です。
例えば小学生が晩ご飯のお使いに行ったときに、お母さんらもらった「おだちん」なんかは計算に入ってません。
でも、サラリーマンの給料やお店、会社の売上なんかは、税金の計算のために国に報告する必要があるので、大ざっぱには分かります。
そして、GDPが大きいということは、国の中でモノやサービスがたくさん作られたということ。
つまり、それだけその国の商売が繁盛してたくさんのお金が動いている=景気がいい、ということが分かるんです。
逆にちょっとしかなければ、景気が悪いといことですね。
国内の外人さん、国外の日本人
ちなみにこのGDPというのは、国の中・外ということを区切りにしいます。
だから日本のGDPなら、「日本で働いているマイケルさん(アメリカ人)」の稼ぎも計算に入れます。
逆に働いているのが日本人の太郎さんでも、働いている場所がアメリカなら日本のGDPには入らないわけです。
イチロー選手は大金を稼いで経済を活発にしてくれていますが、アメリカにいるから日本のGDPには入らないんですね。
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